阿刀田高 光文社
ひんやりとした美術館のなか、私は一枚の大きな絵の前に立っていた。 夕暮れ時に、羊の群れを連れ帰ろうとしている羊飼いの男のうしろ姿。彼の人生が見えるような絵だ。と、次の瞬間、風が吹いた。マントの裾が揺れ、男の顔が振り向こうとして……。
大好評の“寄せられた「体験」”シリーズ、『奇妙にこわい話』の通算第8弾。 今回も、もちろん、傑作揃いです。
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