阿刀田高 講談社
偶然盗み見た夫の日記。見知らぬ女への愛の讃辞が書きつらねてある。 そして次に記された1行は妻の心を凍らせた。「それにひきかえ妻はなんと醜いのだろう……。」妻は黄昏どき、鏡の前で唇に紅をぬる。そして夫が帰宅する時――。 口紅、香水、靴等女性用品を鍵(キイ)に、愛の陰の恐怖を描出した、円熟の連作集。
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